「普通」を英語で!似通った英語表現の使い分けを徹底解説

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日本では日常のさまざまな場面で「普通」という言葉をよく使います。個性的ではない人のことを普通の人と呼んだり、サイズ表記が「S・M・L」であれば中間に位置するMサイズを普通サイズと言ったりもしますね。このように、日本語の「普通」には微妙なニュアンスの違いがあり、日本人は意識せずに使い分けています。さて、英語ではどのような表現の仕方をするのでしょうか。それぞれの「普通」にぴったりな英語表現をご紹介します。

「普通」を意味する英語の使い分け

日常的であることを表す場合は「usual」

例えば「普通のやり方でやりなさい」と言われたら、「いつもやっている方法でやりなさい」という意味になりますよね。つまり「usual」は、習慣的な物事を表す場合の「普通」に対して用いられる言葉です。これを日本語で言い換えるとすると、「通常の」「毎日の」に当たります。

「usual」を使った英語フレーズ・例文

I took my usual route to school.
私はいつも通りのルートで学校に行きました。

通学や通勤に使う道は日常的に通るので、「usual」を使って表現するのが適切です。「usual route」と言えば、習慣的にいつも使っている道と言う意味になります。他の単語で言い換えるとするなら、「regular route」とするのが自然に聞こえるでしょう。

一般的であることを表す場合は「general」

「general」は、「グループやカテゴリに属する、すべての人または物に関連するもの」という意味を持つ単語です。つまり、「全般的な」や「一般的な」という意味を含む場合の「普通」に対して使われる、最もふさわしい単語と言えるでしょう。例えば「総会」のことは英語で「general meeting」と言います。

「general」を使った英語フレーズ・例文

Generally speaking, we don’t cerebrate Halloween in Japan.
一般的に言えば日本ではハロウィンをお祝いしません

「generally」は「general」の副詞で、「一般的に」という意味になります。「generally speaking」はイディオムなので、このまま覚えましょう。日本語でも「普通に言って」などと言う時がありますが、「一般的に言って」という意味で使われていますよね。

良識があることを表す場合は「common」

「common person」で「平民」という意味があるように、「common」にも「一般的な」「稀でない」という意味があります。それ以外に「常識的な」という意味も持ち合わせています。これは「general」にはない意味ですね。例えば、歩行者がいなくても赤信号では車は止まるということは、これに相当します。

「common」を使った英語フレーズ・例文

You’ll understand if you use common sense.
常識的に考えればわかる。

「common sense」で、いわゆる「常識」という意味になります。これもイディオムなので、このまま覚えておきましょう。例えば「体調が悪かったら医者に行くのが普通だよ」というように、「常識的だ」という意味を含む場合に使われます。ハイヒールで山登りをしない、試験の答案用紙に赤のペンで記入しない、などもこれに相当します。

ありふれた物事を表す場合は「ordinary」

「ordinary」は、「特別の」「素晴らしい」に相反する意味を持つ「普通」に対して用いられる単語です。「普通」の中でも「中の下」、「やや劣る」や「平均以下」、もっと言えば「特に秀でたところがない」という意味を持ち合わせています。相手に対して使う場合は注意してくださいね。

「ordinary」を使った英語フレーズ・例文

Her parents are rich, but they are ordinary people
彼女の両親は裕福ですが、普通の人たちです。

誰もが空を飛んだり、世界を救ったり、奇跡を起こしたりすることはできません。つまり、「ordinary people」とは「どこにでもいる普通の人たち」という意味になります。広い意味では、毎日自分なりの生活を送っている、世界の人々のほぼ全員のことだと解釈することも可能です。

平均的であることを表す場合は「average」

「小学校3年生の普通の身長」や「普通の大きさの家」と言うように、平均を意味する「普通」という日本語には、「average」を使いましょう。物理的に2つ以上の数値を加算し、加算した数値の数で合計を割ったときに得られる結果のことと考えて問題ありません。日本語の「アベレージ」にならないように、「v」の部分で下唇を軽く噛んで発音しましょう。

「average」を使った英語フレーズ・例文

What’s the average height for American males?
アメリカ人男性の平均身長は?

「平均身長」と言う意味で「普通の身長」と言うことがありますね。何かの平均を英語で表現する時は、「~の平均」なので「of」だと考えてしまいがちですが、前置詞は「for」を使うことに注意しましょう。身長は「high」(高い)の名詞形である「height」を使い、「ハイト」と発音します。

異常の対義語として表す場合は「normal」

「normal」は、規範や原則に従っていて逸脱していない状態から、精神疾患がなく健全である状態まで幅広い意味を持ちます。日本語の「正常な」を意味する場合の「普通」に対して使われる、最も適切な単語と言えるでしょう。「普通の精神状態」や「普通の発達段階」と言う時などに使えます。

「normal」を使った英語フレーズ・例文

Your blood sugar levels are normal.
血糖値の数値は普通です。

「血糖値」は英語では「blood sugar level」と言います。正常な数値から逸脱していないと言う意味で「普通」が使われていますね。「normal」の反意語は「abnormal」ですが、「異常な」や「病的な」あるいは「変質的な」と言う意味も含むので、使用には注意が必要です。

断言を避けたい場合の「普通」は「so-so」

日本語でも、良くも悪くもないことを表すのに、「まぁまぁだよ」と言う表現をすることがありますが、それの英語版です。口語的表現なので、フォーマルな場では使わないようにしましょう。また、便利な表現ですが、英語圏では、「実際にはあまり良くない」という意味に解釈されることがあります。

「so-so」を使った英語フレーズ・例文

He is a so-so surfer.
彼はまあまあのサーファーです。

例文のように、形容詞として名詞を修飾することもできますが、誉め言葉にはならないので、相手に対しては使わないようにしましょう。また、「元気?」と尋ねられた時など、「So so」と単独でも使うことができます。気乗りのしない返事というニュアンスになるので、多用は避けたほうがいいかもしれません。

まとめ

一般的なネイティブ表現は「usual」

いろんなケースでの「普通」を紹介しましたが、どれを選べばよいかわからない時は、レベルを表す場合を除き、「usual」を使いましょう。レベル的な「普通」は「normal」と覚えておくといいと思います。

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