コーヒーは英語で何と言うのでしょうか。私たちが普段使用しているカタカナ表現の中には、日本独自の和製英語がたくさんあり、実際のネイティブスピーカーが使う表現とは異なる場合があります。何気なく使っている「コーヒー」という言葉は現地で通じる英語なのでしょうか。今回はそんなコーヒーにまつわる英語表現を紹介していきます。アメリカンやインスタント、アイスやホットなど、様々な種類の表現方法についても解説しているので、気になる方は参考にしてみてくださいね。
目次
コーヒーは英語で?
英語で「coffee」
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コーヒーは英語でも「coffee」です。語源は 「Kaffa(カファ)」というエチオピアの言葉です。これは最初のコーヒーが見つかったとされる場所である、エチオピアのカファ地方から由来していると考えられています。
発音は「カーフィー」に近い
「カー」を強く、「フィー」を弱めに
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日本語でも「コーヒー」は定着している語であるため、「コーヒー」とそのまま発音しがちですが、そのまま「コーヒー」と発音すると、なかなか伝わらないことがあります。「coffee」は、発音記号で表すと「káːfi」となります。アクセント記号がついている部分が「ka」になっていることから、「コー」よりかは、「カー」と発音してみましょう。「fi」の部分は、「ヒー」よりかは「フィー」という音を意識してみましょう。また、「カー」を強めに読み、「フィー」は弱めに、あまり主張せずに発音をしてみると、より英語らしく聞こえますよ。
「f」の部分は、上の歯を下唇に軽くあてる
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「coffee」の真ん中の「ff」の部分の発音は、カタカナで表すと「フ」になりますが、実際には「f」の発音は、日本語の「フ」とは異なります。「f」の発音をうまく発音するコツは、上の歯を、軽く下唇にあて、息のみを出すことです。歯を強く下唇に押し付けてしまうと、違った音が出てしまいますので、あくまで軽くあてることを意識してみましょう。
コーヒーの英語での数え方
可算の時と不可算の時がある
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「coffee」は、液体であるため、基本的には量で考えられる不可算名詞、つまり数えられない名詞として扱われます。しかし、「一杯」や「二杯」などカップごとを数えていくことは可能ですよね。そういった場合は、「a cup of」をつけて「a cup of coffee」とし、「一杯」を表すことができます。「二杯」など数が増えていく場合は、「two cups of」のように「cup」のほうを複数形の「cups」に変えましょう。ただし、お店でコーヒーを注文する時は、「a cup of」は省略することができます。その場合は、「コーヒー二つ」で「two coffees」となり、可算名詞として、「coffee」を複数形の「coffees」にすることができます。
コーヒーの作り方を英語で表現
ドリップコーヒーなら「dripped coffee」
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ドリップされたコーヒーなので、「dripped」を使用します。「drip」は「液体をポタポタ落とす」のようなニュアンスを持つ動詞です。よって、「dripped coffee」(ポタポタ落とされたコーヒー)となります。
インスタントコーヒーなら「instant coffee」
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「instant」 は「即座の」という形容詞です。手間ひま掛けずにすぐに作れるコーヒーなので「instant coffee」ですね。なお、インスタントラーメンであれば「instant noodle」と表現できます。
コーヒーの種類を英語で表現
アメリカンコーヒーは「Americano」
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アメリカンは浅煎りされた豆を抽出したものであることから、日本では薄めのコーヒーを「アメリカン」と呼ぶようになりました。しかしこれは和製英語です。英語で言うなら「Americano」。「ca」の部分にアクセントを置いて「アメリカーノ」のように発音しましょう。ただ「Americano」は、エスプレッソを湯で割って薄めたものなので、厳密に言うと少し違いがあります。
エスプレッソコーヒーは「Espresso」
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エスプレッソは専用のマシーンで圧力をかけ、短時間で抽出したものです。日本語と発音もほぼ同じなので、英語が苦手な人もそのまま「エスプレッソ」と言えばOK。海外では日本より、「decaf」(カフェイン抜き)の需要が多いのですが、カフェイン抜きにできるのは、実はこのエスプレッソ、またはエスプレッソを使ったメニューのみなのです。アメリカなどでは無料でカフェイン抜きにしてもらえますよ。
カプチーノは「Cappuccino」
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カプチン派の修道士たちが着ている修道服の色に似ていることからこの名前が付きました。発音は、これも日本語の「カプチーノ」と似ていて、「プ」を少し弱めに「i」にアクセントをおいて発音すれば大丈夫です。「steamed milk」(スチームミルク、蒸した牛乳)と「foamed milk」(フォームミルク、泡立てた牛乳)をエスプレッソに加えたものを言います。エスプレッソからできているので、カフェイン抜きを注文することが可能ですよ。
カフェラテは「Cafe Latte」
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発音は日本語の「カフェラテ」と似ているので、そのままで十分通じますよ。英語では単に「latte」とも言い、「latté 」や「lattè」とも表記されることもあります。「latte」はイタリア語で牛乳の意味で、エスプレッソにスチームミルクとフォームミルクを入れる点ではカプチーノと同じですが、違いは割合。カプチーノはエスプレッソとスチームミルク、フォームミルクの割合がほぼ同じなのに対して、ラテは、スチームミルクの割合だけが高いものを言います。泡の部分が少ないので、コーヒーアートにラテが使われるのはこういう理由なのですね。
カフェモカは「Cafe Mocha」
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「モカ」という言葉は、イエメンのモカ市が初期のコーヒー貿易の中心地の1つであったことに由来しています。カフェモカは、簡単に言えば「チョコレート風味のカフェラテ」。カフェラテに、ココアパウダーと砂糖が追加されているのですね。実際のチョコレートが入っていることもあります。中でもアメリカはホワイトチョコレートが入った「White Chocolate Mocha」が人気です。
マキアートは「Macchiato」
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「macchiato」はイタリア語で、英語の「marked」(マークの付いた)に相当する単語です。エスプレッソに注いだ泡ミルクがマークを付けたように見えたことから、この名が付きました。カプチーノやカフェラテに比べて、ミルクの分量が少ないものを意味します。店によってさまざまなバリエーションがありますが、海外ではキャラメル入りの「キャラメルマキアート」が人気です。
コーヒーの濃度を英語で表現
濃いコーヒーは「strong coffee」
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濃いめのコーヒーは「strong」を使って表現します。一例として、「This coffee is too strong for me」 (このコーヒーは私には濃すぎるわ)などと言えます。
薄いコーヒーは「weak coffee」
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薄めのコーヒーは「weak」を使って表現します。コーヒの濃度は「強い」や「弱い」のように言うのがネイティブ表現なので注意してくださいね。「薄い」の意味を表す「thin」は使用しません。
コーヒーの挽き具合を英語で表現
粉上のコーヒーは「ground coffee」
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海外のスーパーで売られているコーヒーは大抵が粉上で売られています。粉上のコーヒーは英語で「ground coffee」 です。
豆状のコーヒーは「whole bean coffee」
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コーヒー専門店に行くと豆のままの状態で売られている光景も目にします。豆のまま売られているコーヒーは 「whole bean coffee 」です。「whole coffee」とは言わずに 「whole bean coffee 」というのが一般的ですね。
コーヒーの焙煎度を英語で表現
浅煎りは「light roast」
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短めの時間で焙煎するコーヒーは「light」を使って表現できます。簡単に炙るとうニュアンスですね。
中煎りは「medium roast」
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「中煎りのコーヒー」のように表現できます。 「medium roasted coffee」という風に「roasted(焙煎された)」という過去分詞形にしましょう。
深煎りは「dark roast」
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コクのあるコーヒーを楽しむなら「dark roast」。ちなみに色が一番黒く苦みが強いのは「イタリアンロースト」です。
コーヒーを注文するカフェでの英語フレーズ・例文
コーヒーを注文する場合
Could I have a coffee, please?
(コーヒーください)
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現地で「a cup of coffee」と言う人はあまりいません。コーヒーを複数注文する場合、「Could I have two coffees, please?」のように、ただ「two」を付けるだけで大丈夫です。もっとフランクに表現するなら、「Can I have a coffee?」 や「 three large coffees please」 (コーヒーの大を3つ)のような注文の仕方が自然です。
Can I have two Grande dripped coffee with vanilla syrup?
(バニラシロップ追加のグランデのドリップコーヒーを2つください)
Can I get a Tall Latte with whipped cream on top?
(ホイップ追加のトールラテを1つください)
「店内」か「持ち帰り」か聞かれる場合
For here or to go?
(こちらでお召し上がりですか、それとも持ち帰りですか?)
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お店で会計直前に 「For here or to go?」 と聞かれるかることがあります。
これは「店内か持ち帰りか?」を店員さんが聞いています。店内でコーヒーを飲んでいくのであれば 「For here」、持ち帰るのであれば「To go」とシンプルに答えるのが正解です。
まとめ
コーヒーはそのまま「coffee」で表現
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いかがでしたでしょうか。コーヒーには様々な種類や特徴があるので、コーヒーに拘りがある方は特に覚えておきたい表現ですね。また、発音もカタカナの「コーヒー」ではなく、ネイティブに近い言い方での発音を練習するとより自然に聞こえますよ。