日本の夏の風物詩である花火。外国にも花火はありますが、日本ほど種類が豊富ではなく、打ち上げ花火の大きさや迫力も日本には劣ります。海外の方が夏に来た際は、ぜひ日本の花火大会を見せてあげたいですよね。この記事では「花火」や「花火大会」を意味する英単語と、手持ち花火の種類を英語で表現。ロケット花火や仕掛け花火、風情のある「線香花火」などを紹介しています。更には日本特有の花火でもある、「ねずみ花火」や「へび玉」について、英語での説明の仕方を詳しく解説しています。加えて「花火を見に行く」など花火大会に誘う英語フレーズも紹介しているので、夏祭りに浴衣を着て海外の方と一緒に行こうと計画している方は参考にして下さいね。
目次
「花火」は英語で?
花火・打ち上げ花火は「Fireworks」
漢字の「花火」から「fire flower」という造語も連想できますが、海外で花火をそのようには表現しません。打ち上げ花火を含む「花火」を英語では「Fireworks」と言います。通常、複数形を用いるのが一般的。一発で終わる打ち上げ花火は、あまりイメージできませんよね。
花火大会は「Fireworks festival」
海外では日本のように「花火を見に行く」という文化がありません。例えば、年越しに花火が打ち上がる地域は海外でも多く見られます。しかし、その地域の人々の感覚としては「ニューイヤーイベントに行く」のが目的です。日本人のように、わざわざ「花火を見に行く」という風習がなく、大多数の人が「花火」はイベントのおまけ程度で考えます。一方、日本独自の「花火大会」は花火がメインのイベントです。よって「花火大会」を明確に表す英語表現はなく、ネイティブがあまり聞きなれない英語を使う他ありません。
日本の「花火大会」を英語で説明する場合、「Fireworks festival」や「Fireworks display」と表現するのが的確でしょう。「festival」は「祭り」を意味し、「花火祭り」のようなニュアンスで表現します。もしくは、「展示」を意味する「display」を使用することで、芸術性を競う祭典であることを印象付けられます。ただし、どちらのフレーズも海外ではあまり使われません。「花火大会」も広い意味で「Fireworks」と表現するのが一般的です。
手持ち花火は「Sparklers」
海外ではマイナーな花火。日本のように夏になるとコンビニに手持ち花火が売られている、というような光景は見られません。海外のコンビニなどで花火が売られるのは年に数回で、建国記念日や国王の誕生日など、特別な日だけです。その特定の日以外は花火が売られることはないので、海外の人たちの「花火」に対する関心の低さは必然的と言えるでしょう。仮に花火をするにしても、州または市ごとに法律で花火の使用場所が限られていたり、許可を得る必要があります。
手持ち花火を英語で表現するなら「Sparklers」が良いでしょう。「sparkle」は「輝く」という意味で、花火セットに入っている手持ち花火全ての総称として使えます。手持ち花火のコアイメージも複数なので、「Fireworks」同様「Sparklers」と語尾に「s」を付けて表現しています。
「花火」の種類を英語で表現
仕掛け花火を英語で表現
「Set fireworks」と言えます
仕掛け花火は英語で「set fireworks」と表現できます。「仕掛け」の部分を予めセットする意味合いで「set」が使われています。日本の代表的な仕掛け花火では、花火大会のクライマックスで使用されるナイアガラの滝仕掛けが有名ですね。
ロケット花火を英語で表現
「Skyrocket」と言えます
花火の種類の中でもロケット花火に関しては、海外でもよく知られており、特別な日にはお店に売られています。地域によっては単に「rocket」と呼ぶことの方が多いかもしれません。花火で遊ぶといって海外の大半の方が想像するのが、このロケット花火です。
線香花火を英語で表現
「Sparkler」と言えます
手持ち花火は「Sparklers」と前述しましたが、単数形にすると線香花火の意になります。混同してしまうのを避けるために、「Japanese sparklers」と表現しても良いでしょう。海外に「線香花火」はありません。
線香花火を英語で説明・紹介
When you light a sparkler, it makes a small red fireball on its tip.
(線香花火に火をつけたら、先端に小さな赤い火の玉ができます)
And then, the spark like a cluster amaryllis comes out.
(そしたら火花が彼岸花のように出ます)
The fireball is easy to fall so Japanese people often compete who can keep the fireball until the end.
(火の玉は落ちやすく、日本人は誰が一番長く保っていられるか競争して遊びます)
ねずみ花火(回転花火)を英語で表現
「Spinner」と言えます
様々な言い方がありますが、「スピナー」が一番シンプルで言いやすいです。他の表現の仕方として、「Spinner fireworks」や「Ground spinner」、「pinwheel」などがあります。日本のように動物の「ねずみ」とは表現しないので、説明が必要です。
ねずみ花火を英語で説明・紹介
Spinner fireworks is called “Nezumi-hanabi” in Japan.
(スピナーは日本ではねずみ花火と呼ばれています)
Nezumi means mouse in English.
(ねずみは英語でマウスの意味です)
The way it moves rapidly and unexpectedly is just like a mouse.
(動き方がねずみにそっくりなので)
へび花火(ヘビ玉)を英語で表現
「Black snake」と言えます
へび花火(ヘビ玉)は英語で「Black snake」と表現できます。そのままですね。へび花火も海外では珍しく、見たことのない人がほとんどなので説明が必要になります。しかし似通った商品は海外にも出回っていて、例えば犬がフンをしている状態をモチーフにしたおもしろ花火などがあります。
へび花火を英語で説明・紹介
Black snake is one of the fireworks in Japan.
(へび花火は日本の花火の一つです)
Unlike other fireworks, the spark dosen’t come out.
(他の花火と違って、火花が出ないのが特徴です)
The ashes becomes like the shape of snake.
(燃えカスが蛇のように伸びます)
「花火」に関する英語フレーズ・例文
花火大会に誘う場面
「花火を見に行こう」を英語で
Let’s go to the fireworks
シンプルでカジュアルな表現です。友達を誘うときに使います。「花火いこう」のようなニュアンスではなく、「花火を見る」ということをしっかり伝えたい場合、「Let’s go see fireworks」でも良いですね。文法を知っている方は違和感を覚えるフレーズですが、この「go」と「see」の間には「and」が省略されています。「花火を見る」は「look」や「watch」でなく、「see」を使います。
「花火大会で浴衣着てみたい?」を英語で
Do you want to get dressed in Yukata for the fireworks?
直接花火に誘うのが恥ずかしいときは、少し遠回しに聞いてみるのも良いですね。海外の方が浴衣に興味を持ってくれた場合は、英語で簡単に説明しておきましょう。「Yukata is a casual traditional wear for summer」などで伝わります。浴衣を持っていない人には、「We can rent Yukata」(浴衣はレンタルできるよ)と教えてあげるのも親切ですね。
花火会場まで行く場面
「混雑を避けるために早めに出よう」を英語で
Let’s go early to avoid the crowds
外国の花火とは段違いな日本の花火を、海外の人にはできるだけ好条件な環境下で見てもらいたいですよね。日本の有名な花火大会は、他県からもたくさんの人が集まることを教えてあげましょう。車で移動する場合は、渋滞も気になるところです。「avoid」が「避ける」、「crowds」が「混雑」の意です。
「花火が見やすい穴場を教えて」を英語で
Is there a good spot to see the fireworks?
反対に海外の花火が上がるイベントに参加する場合、現地の人に花火が見やすく人が少ない穴場を聞いておくと良いでしょう。「穴場」は「good spot」でも「best place」でも大丈夫です。「よく見える場所」というニュアンスで「vantage point」も使えます。
花火を一緒にする場面
「花火を買いに行こう」を英語で
Let’s go buy fireworks
日本の花火(手持ち花火)を買いにいくときは、シンプルに「go buy」で表現しましょう。このフレーズも先ほど同様、 「and」を省略する口語表現になります。海外に比べ、日本の方が花火ができる場所は多いので、敷地の広い公園などを見つけて一緒に楽しむのも良いですね。
「花火を人に向けないよう気をつけて」を英語で
Please avoid facing fireworks to people
海外では花火を知らない人や花火の扱い方に詳しくない人も多くいます。手持ち花火の先端は地面に向けて、決して人には向けないよう教えてあげましょう。「avoid facing~」で「~に直面するのを避ける」のような意味になります。
まとめ
花火は全て「Fireworks」で表現
海外では日本みたく花火の種類が豊富ではないので、花火は全て「Fireworks」で表現するのが一般的です。海外では日本のように花火を楽しむといった風習があまり無いのが理由の1つにあります。なので、日本人の花火に対する思い入れと、海外の人が向ける花火への関心とでは少なからずギャップがあることを理解しておきましょう。ただし、日本にはたくさんの種類の花火があることを英語で説明してあげることで、花火への関心度が高まるかもしれません。