英語で「who」と言えば誰かを尋ねることができる言葉ですが、実は「who」にはもう一つ代表的な役割があります。それは関係代名詞としての役割です。学校の授業や参考書などで聞いたことがある人も多いのではないのでしょうか。今回の記事では関係代名詞としての「who」の使い方を、例文を交えて分かりやすく説明していきます。関係代名詞が省略できる目的格の用法や、先行詞が複数形の場合についても解説しているので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
目次
関係代名詞の役割とは?
二つの文を一つにする
二つの文章を繋げたい場合は、「and」や「so」などの接続詞を使うことが多いですね。接続詞を使わず関係代名詞を使うことによって、二つの文が一つにまとまるため、シンプルで分かりやすい言い回しになります。また、話の中心となる物事を詳しく説明するためにも使われる方法です。例文Aと例文Bを「who」を使って、一つの文にしてみましょう。
例文Aで文を終えてから、次に例文Bでどの男の子か説明をすることも可能ですが、関係代名詞を使った文のほうが簡潔ですね。
「who」は人に対して使われる
「who」は詳しく説明したいものが人である時に用いられます。説明が付け足される単語は先行詞と呼ばれ、関係代名詞を使った文には必ず先行詞があります。また「who」の代わりに「whom」が使われることもありますが、堅い表現となるため会話で使われることはほとんどありません。先行詞が物や動物の場合は、「which」を使用して関係代名詞の文を作りますが、名前をつけてかわいがっているペットなどの動物に対しては「who」を使うことができますよ。「who」や「which」の代わりに「that」を用いることも可能ですが、「that」を使うと少しくだけた言い回しになります。
関係代名詞「who」の使い方
主格の場合
関係代名詞「who」を主格で使用する場合の例文
主格は、文の中で主語の働きをするものを言います。その主語が「who」に変わって先行詞のすぐ後ろに来ます。また「who」を主格として使う文では、「who」の直後に動詞が置かれます。例文で主格の「who」の使い方を見てみましょう。
今回の例文に登場するのはとある女性ですので、例文Aの「the woman」を先行詞とします。基準となる先行詞の後ろから説明を加えるため、例文Bの中で「the woman」を意味している単語を「who」に置き換えます。今回は主語の「she」が「the woman」と同じ表現であるため、ここが「who」に変わり先行詞の後ろに移動します。
目的格の場合
関係代名詞「who」を目的格で使用する場合の例文
目的格は、文の中では目的語の働きをします。英文は基本的には主語、動詞の語順になりますが、動詞の種類によっては後に必ず名詞を置かなくてはならない場合があります。その名詞が目的語です。例文Bの場合、会ったを意味する「met」は、後に目的語が無ければ誰と会ったのかが分からなくなります。また、目的格では「who」の代わりに「whom」が用いられることもありますが、会話文ではほとんど使われず、主に書き言葉で使われます。例文を使って目的格としての「who」の使い方を見てみましょう。
イタリアであった人についての話をしたいため例文Aの「the person」を先行詞とします。例文Bにおいて「the person」と同じ意味を表す「him」が目的語となっているため、目的格の「who」に変わりますね。関係代名詞は先行詞の直後にある必要がありますので、「who」は先行詞の後ろに置きましょう。また「who」を目的格として用いる文では、「who」の後は主語、動詞となり目的語が抜けている状態になります。
「who」が前置詞と共に使われる場合
関係代名詞「who」を前置詞と共に使用する場合の例文
句動詞(動詞と前置詞)が使われる文では、前置詞が「who」の直前に置かれることがあります。前置詞と「who」が隣合せになる場合には「who」でなく「whom」を使うルールがありますが、会話文においては「who」を用いることもできます。例文Bの「play with」は「誰かと遊ぶ」という意味の句動詞です。句動詞の後に続く目的語が「who」に変わった場合は、直前にある前置詞と「who」がくっついて先行詞の後ろに置かれます。
例文Aで男性を表している「the man」を先行詞とします。句動詞「play with」の目的語「him」が「who」に変わり、先行詞の後ろに置かれます。直前の「with」も一緒に先行詞の直後に持ってくることが可能であるため、文末は前置詞の「with」がない「play」のみになります。また、前置詞を先行詞の直後に動かさずに「The man who I used to play with」とすることもできますよ。
まとめ
簡潔でより伝わりやすい文に
今回は関係代名詞としての「who」の使い方をご紹介しました。関係代名詞は難しいイメージで使うのを敬遠されることがよくありますが、文の作り方をマスターしてしまえばそこまで難しいものではありません。人について説明を付け加えたい場合はぜひ「who」を使うようにしてみてくださいね。より分かりやく伝わりやすい英語になりますよ。