「小麦粉」は英語で何と言うのでしょうか。今回は、お料理やお菓子作りには欠かせない「小麦粉」の英語での言い方を、発音方法を踏まえてご紹介します。また、薄力粉や中力粉など、小麦粉の種類に関する英語表現についても解説しますよ。「小麦粉」の英語を覚えて、英語で書かれたレシピや、海外のスーパーでのお買い物を楽しんでみてはいかがでしょうか。
目次
「小麦粉」は英語で?
英語で「flour」
小麦粉は英語で「flour」と言います。複数形は「flours」と表記されますが、様々な種類の小麦粉について話すときに限られます。小麦を挽いた細かい粉なので、数えられない不可算名詞として扱われることの方が多いですね。計量するときは「cup of」や「tablespoons of」と一緒に用いると良いでしょう。1カップなら「a cup of flour」、大さじ2杯なら「two tablespoons of flour」と表現できます。
日本ではパンやケーキの他に、お好み焼きやたこ焼きにも小麦粉を使いますよね。一方、欧米ではパンやパスタなど、小麦は主食として扱われています。薄力粉ではなく中力粉のような粘性の強い小麦粉を料理に好んで使用するのが日本と大きく違うところですね。アメリカでは「All-purpose flour」という名前で売られています。
カタカナ表記は「フラワー」
発音は「フラワー」より「フラゥアー」でより英語らしく
「flour」の読み方は、通常のカタカナ表記にすると「フラワー」です。発音記号は「fláuər」と書きます。「ワー」の音にあたる部分に「w」は入っておらず、「uər」となっていますね。したがって、実際に声に出すときは「フラゥアー」と発音すると自然に聞こえます。「ゥアー」の部分を意識することで、ネイティブスピーカーの発音に近づけることができますよ。
植物の「花」と同じ発音なので注意
アクセントは「á」の部分に置きます。よって、植物の「花」と同じ発音になります。つまり、どちらを指しているかは会話の文脈で判断する必要がありますね。聞き取れなかった場合、スペルを一つずつ言って確認すると良いでしょう。
「小麦粉」の種類を英語で表現
薄力粉は「soft flour」
日本では、小麦粉といえば薄力粉がよく使われますね。欧米では、薄力粉は、よくケーキやクッキーなどに用いられる小麦粉のタイプとして扱われます。薄力粉の中でも、様々な種類があります。ケーキやマフィンなどに用いられる薄力粉は、「ケーキ」を意味する「cake」をつけて、「cake flour」、「ケークフラワー」と呼びます。また、よりサクサクしたパイ、デニッシュなどのペイストリーには、「pastry flour」、「ペイストリーフラワー」を用います。使う用途によって、表示を確認してみましょう。
中力粉は「all -purpose flour」
中力粉は英語で「all-purpose flour」と表現できます。「purpose」は「目的」という意味を持ちます。何にでも使うことができる小麦粉というニュアンスですね。日本では薄力粉などに比べると、家庭に常備しておくのが珍しいタイプの小麦粉ですが、アメリカなどでは大抵の料理に使われる最も一般的な小麦粉です。また、実際に売られているパッケージには、「bleached」もしくは「unbleached」と表記されている場合があります。漂白剤使用または不使用の意味で、漂白されている小麦粉は色が白く腐りにくいとされていますね。日本では小麦粉の漂白はされていませんので、気になる方は漂白剤不使用の「unbleached」を選びましょう。
強力粉は「hard flour」
パンなどを作るときに使用される強力粉ですが、英語では「hard flour」と言い、「hard」は「固い」を意味します。そのため、噛み応えのあるベーグル、プレッツェルなどを作るときに用いられます。他に、「強い」を意味する「strong」をつけ、「strong flour」と呼ばれることもあります。日本語に「強」が入っているのと同じですね。スーパーなどでは、パン作りに使うことから、「パン」を意味する「bread」をつけて、「bread flour」と表示されているものが多いです。
全粒粉は「whole-wheat flour」
「whole-wheat」の「whole」は「全部」、「wheat」は「小麦」という意味です。本来であれば、取り除かれてしまう、小麦の胚芽や表皮も入っている粉になるため、この呼び方になっています。「穀物」という意味の単語を使って、「whole-grain」とも呼びます。全粒粉は、通常の小麦粉よりも栄養価が高いことから、欧米でも人気があり、普通の小麦粉の代わりにも使われます。最近では、小麦粉に含まれるグルテンにより、体に不調をきたすことがあることから、グルテンが入っていない「gluten free flour」、「グルテンフリーの小麦粉」が人気です。普通の小麦粉はもちろん、グルテンが含まれていない、キビや玄米粉を使った全粒粉も売られていますよ。
「小麦粉」を使った英語フレーズ・例文
レシピの作業工程に出てくる英語フレーズ
Mix two cups of flour and a teaspoon of baking powder
(小麦粉2カップと、ベーキングパウダー小さじ一杯を混ぜてください)
レシピの作業工程が説明されている文は、主語ではなく動詞から始める命令形が用いられます。「two cups of flour」は「小麦粉2カップ」の意味。小麦粉は不可算名詞なので「cups of flour」で数えましょう。また、「mix A and B」は「AとBを混ぜる」という意味のイディオムです。レシピ本によく出てくる英語なので、併せて覚えておくと良いでしょう。
Shape the dough and dust the top with flour
(生地を成形して小麦粉を振りかけてください)
今回の例文も、レシピの指示になるため、命令形の文になります。「shape」は「成形する」、「dust」は「振りかける」という意味の動詞です。今回成形するのは、パンやお菓子などの生地を想定し、「生地」を意味する「dough」を置いています。読み方は、「ドウ」で、「その生地」といった感じで、特定を意味する「the」をつけましょう。「dust」は、「dust A with flour」で、「Aに小麦粉を振りかける」となります。今回は、生地の上を表したいので、「上」の「 top」を入れましょう。「dough」と同様に、どこの上かも特定できますので、「the」もつけてくださいね。
買い物で使える英語フレーズ
Can you get some flour for me?
(小麦粉を買ってきてくれませんか)
「Can you get A?」で、「Aを持ってきてくれませんか、買ってきてくれませんか」の質問文を作ることができます。更に、「私に、私のために」を表したい時は、例文のように「for me」を最後につけることができます。今回、買ってきてもらいたいものは、「小麦粉」ですので、「flour」を使いますが、例文では「some flour」となっています。「some」は、可算名詞と不可算名詞に関係なく、「いくらか」と、漠然とした数や量を表します。通常、疑問文や否定文では、「some」は「any」に変化させますが、今回の文のような質問では、相手から「no」ではなく「yes」の返事をもらいたいですよね。その場合には、たとえ疑問文であっても、「some」を使うことになっています。
I’m looking for some flour
(小麦粉を探しています)
「を探す」と伝えたい場合は、「look for」を用います。多くの場合、例文のように「探している」というシチュエーションが多いですので、進行形を使います。進行形は、be動詞と動詞のing形を使います。したがって、例文では「I’m looking for」となっています。「for」以下には、探しているものを入れますので、「flour」を置きましょう。今回は、「小麦粉を何キロ」や「あのブランドの小麦粉」と、特に特定はせず、漠然と小麦粉を探しにきている状態をイメージしていますので、漠然とした量を表す「some」をつけています。
まとめ
英語のレシピ本やスーパーでの見分けが簡単に
今日は、「小麦粉」の英語や、小麦粉に関するフレーズなどを紹介しました。海外のスーパーで、小麦粉を選んで、パンやお菓子を作る人へお土産で買っていくのも喜ばれるかもしれませんね。お料理が好きな方は、英語で書かれたレシピブックやレシピサイトを見て、どのタイプの小麦粉が使われているか、ぜひ見てみてくださいね。